2ntブログ

三猿と天狗

書いてみたけど、眠くなって途中からあんまり意識ない(笑)

ちゃんと寝よう。。。

もっと書いてみないとなぁ~。

頑張るぞー!

楽しんでいただけたら嬉しいです!^-^ではでは!


三猿と天狗



尻板神社には変わった三猿がいる。三猿といえば、見ざる、言わざる、聞かざるが有名だが、ここでは違う。しかも一見三猿に見えないのでわからないで通り過ぎる人が多い。その三猿は歩く人から背を向けて、三体の猿が並んでいるようにしか見えないのだ。この三猿が掘られ、形として残されたのは今から遠い昔の出来事である。
遠く遠く昔のこと・・・まだ村というレベルでここの土地で人が住んでいた時のことである。赤尻祭の影響か、村では方策も続き、全体的に活気があった。活気があるため村の開拓が進み、木を切っては家を建てるなど森林の伐採が続いていたある時、村人が天狗を見たといったのだ。
「て!!!天狗だ!!!赤いでっけぇ鼻の男がぴょんぴょんって動き回って帰れって!!もうあの辺は駄目だ!!行かない方がいい!!」
息を荒げていう男、近藤はこわもてに似合わず少し怖がりでおっちょこちょいな男であった。最初はみな何かの見間違いだと思っていたが、この後立て続けに目撃者がでたのであった。
「ほんとぉだ~、小宮さぁん、あそこはやべーよ。今度来たら祟るなんて言われちまった。俺は呪われたくねぇ!!」
ビビる男たちに小宮と言われ男が鼻を鳴らす。
「フン!みんな!!、ビビってんじゃねーよ。仮に天狗なんてでてもなぁ、こうやって脅すだけで何もできねぇんだよ。動物と一緒だ!!俺たちの家を建てるためなんだ。どっかへ行きやがれってんだ!素直に逃げるだけなら生かしておいてもよかったのによぉ、俺が仕留めてきてやる。」
あまりに強気な小宮にみなが感心していたところですぐに巻き込まれる人が呼ばれる。
「よし!じゃあ、近藤、斎藤、お前ら手伝え。明日の朝、日がのぼり次第向かうぞ。天狗狩りだ。」
次の日の朝、準備を終えた3人は村の出入口に集まる。
「よぉーしお前ら、準備はいいな。天狗なんてもんはいねーが、退治となりゃ似てるもんがいるのかもしれねぇ、それに、仮に、、仮にだが、天狗にあったら動きが早いそうじゃねぇか、見つけたらすぐに陣を組んで倒す。いいな!」
小宮のやる気に二人も少しやる気を出す。小宮が二人を選んだのは性格としては近藤はビビりだが、血の気も荒くよく喧嘩をする肉体派であったからだ。自信をつけさせてしまえば動きがとても頼もしいのは予想ができたのである。
「いやぁ、それにしてもやる気まんまんだなぁ。小宮さんは!俺もまけてらんねぇ。」少し表情の明るくなった二人にさらに励ます小宮。
「そりゃそうだ!天狗なんてとらえてみろ!ここでもそうだが、他の村のやつらにも自慢できること間違いなしだ。見世物にでもすりゃぁ、それだけで食ってくこともできるかもしれねぇ。」
まだ見つけてすらいないのに3人とも天狗を見世物にして儲けた後のことを想像してにやける。猟銃を片手に森に入り込む3人達。よく見かけるあたりでまたも声が聞こえてきた。
「何度言わせる。人間。次に来たときは呪うと言ったはずだ。」
どこからか聞こえる声に小宮があおりを立てる。
「おいおい!姿も見せず何か言ってるけど聞こえねぇなぁ。姿を見せて話しやがれ!」
銃で打ち込むためにも要求するが、甘かった。
「今ならまだ返してやってもいいぞ。これが最後だ。。。戻れ人間。」
「うるせぇんだよ!何様だ!!銃が怖くてビビってんじゃねーぞ!」
今まで冷静だった声に怒りが混ざったのか空気がピリッとする。
「そんなものなどに恐れもしないわ!!!よくわかった人間。お前らに罰を与える。」
会話が終わり、少し森に静けさが起こると・・・なぜ気づけなかったのか・・・目の前には法衣のようなものを着た男、、いや、その顔は赤く、そして鼻は人間というにはあまりにも長くそそり立つ、聞いたことだけであった存在の天狗がいた。
「撃つぞ!!」
小宮はひるみつつも迷いなく銃を放つ。しかしその銃は何をやっても動くことはなかった。どうやっても弾が出ないことに気付くまでに距離は縮められ頭をつかまれる。
「・・うがっ!?」
顔をつかまれ思わず変な声の出る小宮、周りの二人はもう銃を向けることをやめ逃げようとするが足が思うように動かないのだろう。震えて見つめている。
「・・・・なるほどな・・・この私を見世物にしようとな・・・ふふふ。どこまで強欲な人間なんだ。そのまま私がやってやろう。」
天狗が睨むと体から服が脱げていく。全裸になったところで持ってきていた縄が首に巻かれる。
「見世物にするといっていたな。私がお前らを見世物にしてやるのさ。」
天狗に睨まれてから力が入らない3人は引っ張られると大した抵抗もできずに村へ帰っていく。彼らが何も言わなくても天狗には脳内が見えるのだろうか。道を間違えることなくついてしまった。
「おい!!!みんな!!帰ってきたぞ!」
村の住人が集まって来る。裸の姿を見られたくない3人は身を寄せ合うものの天狗をみんなで倒そうとしてくれないか期待を少ししていたが反応は違うものであった。
「小宮さん!この獣はどうしたんですか?ずいぶんでかい猿ですかね?」
3人の方をみて話すその声に心臓が止まりそうになる。
「こいつらが犯人なのさ。こいつらは化け猿で人間をちょこまかとだますことをしていたらしい。まぁ俺の手にかかればこの様だがな!ハッハッハ!」
「みんな!!だまされるな!!こいつが化けものなんだ!天狗だ!!天狗がだましてるんだ!」
声をあげるが天狗がくぎを刺す。
「気を付けろ。こいつらは声をまねて人をだますこともできる。俺の声を真似しやがった。俺はもう引っかからないがな。」
「さすが小宮さんだ!!でも一緒に行った2人は?近藤さんと斎藤さんはどうしたんですか?」
「・・・・それがな・・・あいつらは捕まっちまったんだ。どうにか3匹をつれてここまで帰ってきたってわけよ。」
「ええええ!そんな小宮さん!おいてきちまったんですか?」
「ちげぇ!!そんなことしねぇよ。だけどよ。あいつらこの村を狙ってやがるんだ。それは間違いない。知恵もある。その対策もしねぇといけねぇから戻ってきたんだ。」
「対策っていったいどうするんで?」
「こいつらは猿は猿でも他とちげぇところがあるだろ?」
そういってみんなに観察をさせる。じろじろと裸を見られるのは快適なものではない。みるなぁと叫んでもまるで汚物を見るようにそれでいてじっとりと眺められる3人。
「図体がでけぇってことかな。後恥ずかしいのか、股間を隠してますね。他の獣じゃ見えねぇな。」
「確かに体が大きいが決定的に違うところがあるだろう?」
そういうと、一人の子供がわかったように叫ぶ。
「あ!!こいつら尻が赤くないよ!肌色だ!」
「そうだ!良く分かったな。ここが他と違う点だ。」
そういうやいなや、思い切り小宮の尻タブを叩きだす天狗。
パチィィン!・・・・べっとりと手形がつくと小宮の声が猿のようになった。
「いってぇぇ!!!キキキ!?うきゃきゃ!?」
「おおおお!これはいったい?」
「こいつらは尻を叩かれて赤くなると他の猿みてぇになっちまうんだ。だから人を化かす力がなくなるみてぇだな。それを利用して捕まえることができたんだ。」
「なるほどぉ~。よしお前らやるぞ!!」
そういうとみんなが3人を取り囲み思い切り尻に手の平を叩きつける。
ベシィ!バチィン!パチーン!ペチン!ベッチィィン!・・・・
それぞれみな違った赤い印を尻に残していく。3人とも言葉が出なくなったところで天狗が話し出す。
「俺は2人を助けにまた旅に出る。その間この村が襲われないか心配なんだ。あいつらは警戒心が強い。だから俺が村を出ている間、この3匹の尻をずっと叩いておくんだ。赤くならない時が無いようにな。言葉を発してきたら要注意だ。すぐに真っ赤に叩き上げろ。それと村の外からよく見えるようにしておくんだ。あいつらが来た時に入り口のところで尻を赤くして晒されている仲間をみたら、うかつに攻めては来ないだろうからな。」
「ほんとに小宮さん、あんたすげぇよ。分かった!!俺たちに村のことは任せろ。その間この3匹を村の一番見えやすいところでさらし者にしておくからな。」
「頼んだぞ・・・それと、他の村から来たものが驚かないように看板も立てて置け。村の評判が落ちても困るからな。<化け猿仕置き中>とでも書いておくといい。」
そういって天狗は離れて出て行ってしまった。小宮と思われた天狗をみんなで見送った後3人はそれはそれはひどい目にあうことになるのであった。今まで友人と思ってきたもの、説教をしていた子供たち、はたまた元彼など、あらゆる知り合いに尻を叩かれる。
「尻を赤く保ち続けろ~!!油断したら化かされるからなぁー!!」
てんやわんやと押しかける人・人・人。尻以外にも叩かれたが3人は入り口に縛られて放置されてしまった。その後は生き地獄であった。
一月後・・・
村人たちは天狗により化け猿に見えるが、外から来た彼らには人にしか見えないため、恐ろしい村だと評判が立ち自然と村の活気は衰えていった。そんな中、一人の僧侶がここを訪れる。
「もし、そこの人。私の目をよく見なさい。」
そう一人の人物の目を見つめ念を込めると村人の目が覚めたのだ。
「なんですか?坊様・・・何かついてるでしょうか?」
「村のものを集めなさい。ここは呪われています。」
人が集まったところで、天狗の様に僧侶がみんなを見つめると今まで猿に見えていた3人がそれぞれ人だったと気付きだす。
「そんなまさか!?ウソだろ!?・・・なんてこった!!」
「だまされていたんだな。みんな。しかし、これは厄介だ。ちょっと待っていなさい。」
頭を触り中身を覗く。何も説明をしなくてもわかったのか、僧侶は話し始めた。
「今から私が天狗に話をしてきます。あなたたちはこの子たちの尻を今一度叩いておきなさい。入れ違いになっては大変だからね。」
僧侶は信じさせるために少しだけ呪いを弱めたがそれにより新たな、恥ずかしい面がでてしまった。3人はもう本人であるとみながわかっている状態でありながら尻を叩かれることになるからだ。また痛い時のうめき声なども出るのである。マヒしていた感覚が今一度戻り彼らの赤面は尻に負けないものとなった。
その後、僧侶が帰ってきたのはその日の夜のことであった。
「みんなに聞いてほしいことがある。天狗様はかなりお怒りのようだ。彼らを許す気はないということだ。しかし、あまりにも厳しすぎるとお話ししたところ、条件が建てられた。
その内容は、天狗を奉ること。毎年祭りを開き感謝するようにとお話しがあった。また、この3人のできごとを歴史として残すように言われた。新たにまた罪を犯さないようにとのことだ。」
その後、無事神社をたて、天狗を奉るようにしたことで無事呪いからは解放されたように見えた。しかし、僧侶もわからないほど深い呪いとして、小宮、近藤、斎藤は、末代まで尻叩きとは切っても切れない縁を持つことになったのであった。
こうして村には赤尻祭とは別で夏祭りが行われるようになった。そこでは、天狗に感謝をし、無事夏を迎えたことを報告し、自然との共生をしようとしなかった罰としての猿のことを伝える行為を行うのである。神社には赤い猿、3匹を描いた像を作り、お仕置きを受ける際の心構えを掘られることになった。「隠さ猿、さすら猿、冷やさ猿」・・・意味は、本当に悪いことをしたのなら、お尻が痛くても隠すことなく罰をうけなさい。そして、罰を受けてかってにさすってはいけません。相手の許可なくしてさするなど反省がたりません。そして、冷やしてはいけません。みんなに赤いお尻を見せ、反省していることを示すのです。すぐに自分のために冷やすなど許されはしません。と厳しいが反省を促す言葉が足されたのである。そして、夏祭りには演劇として夜にこの出来事を後世に伝えるために一般公開でこの時のことを劇として行うのだ。
もちろん、叩かれる3人はそれぞれの一族の男子である。時代の流れか、途中、生のお尻でやらなかったときに天候が非常にあれてしまったためそれ以降は時代に逆らってでも生のお尻を叩かれることになる3人の男子たちであった。
祭りの開始に行われた仕置き劇が終わると祭りが終わるまでの間、3人は猿の像のところで反省タイムとなる。せっかくの夏祭りに彼らは尻を赤くして参加するのである。祭りは、夏の暑い日である。汗のにおいに誘われてか、蚊が彼らの尻をさしていった後はさすれない地獄の苦しみを味わうのであった。

そんな中、祭りの舞台裏では天狗が男好きだったとされ、一物をつかった天狗の鼻比べが行われていた。男たちは長さを競いあい、一番になった者が天狗役を次回やるのである。単純な長さだけではいつも同じ人物がなってしまうため、長さ比べの後の飛距離を競い合うことで毎年変動が起きていた。

~終わり~

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