2ntブログ

刑罰システムの変更

なんだかんだ、書いてこなかった刑罰系。。。

知識が無いからうすーい気もするけどまずは書いてみないとね★

お酒飲んだ後だったからなんだかふわふわしてたけど頑張りました!

楽しんでいただけたら幸いです!!

ではでは!!



刑罰システムの変更



「・・・・・やむを得ないのか・・・この国の未来のためになら・・・実現させよう。」

とある国に、刑罰が新たに加わった。それはあまりにも突然に、そして強引にだ。新たに決まった刑罰は、むち打ちの導入である。導入までの経過としては、国の景気が落ち、仕事が無い人が続出した。そして、いっそ逮捕されて刑務所に入って生活してしまおうとする人物が増えすぎてしまった。またそれにより税金が発生し、財政悪化による税金の値上げと悪い方向にばかり向かい、切羽詰まった結果、決まった法律だった。刑務所に入るだけでは甘いと、プラスの刑罰が考えられたのである。しかし、いきなり決まったためにシステムがまだ完ぺきではない。最初の課題として、長く入ろうとする者が多く、犯罪の悪質化、軽犯罪の繰り返し数の増加、が問題視された。そのため、厳しさの度合、そして繰り返した場合の厳しさの度合を考える必要がでた。また、人による執行は内容にばらつきが出てしまう。執行人が逆恨みをされないように平等に与えられる能力が求められたのであった。ここで登場するのが、機械である。今までなかった刑罰と使用されることが予想されなかった機械による執行は試験をする必要があった。いわゆる練習台だ。目を付けられたのは、なんと警察官であった。成人男性で健康体が確保しやすくかつ情報の収集がしやすい。声がかかった警察官の一人、山田 勝彦が一人、呼ばれ話しを聞かされる。

「お呼びですか? 早瀬本部長!」

山田が現れる。個人的に呼ばれ、緊張が隠せない。こんな下っ端に声をかけられることはまず無いからだ。

「まぁ、固くならないで聞いてほしいんだ。」

笑いかける姿に恐怖が出てくる。この笑顔はいいものではない。固唾を呑んで内容を持つ。

「君さ、また仕事サボってたでしょ?・・・これ何度目だっけ?」この言葉で身体がこわばる。

すべてばれていたのだ。今の時代仕事をさぼるのは中々に難しい。しかし、ばれないように注意されるたびに試行錯誤を加え、ここ最近は言われなくなったため、ばれずに成功していると思い甘く見ていたのだ。

「・・・・何度目?」さらに追い打ちをかけられるが、ここでビビりすぎてはいけないと山田は分かっていた。

「・・・ここ最近はサボってなどおりません!・・先月の中旬以降は注意もされておりません!」と返す。

これまでのことの注意であれば自分からミスを言う必要がないと考えたからだ。しかし、これがいけなかった。

「お前!ほんとにばれてないとでも思ってんのか!?・・・昨日だってサボってただろーが!!」怒鳴る迫力に固まらざるを得ない。黙っていると話しが続けられた。

「・・・そんな君にね。チャンスを与えようと思うんだ。・・・最近のニュースとかでも聞いてると思うけど、刑罰にむち打ちが入るの聞いてる?」

突然のことに少しあっけにとられたものの返事を返す山田に話が進められる。

「まずは、刑の執行の機械の試験をしないといけないんだけど、その相手を君にしてもらおうと思うんだ。」そう言われ、山田が驚く。

「えええええ!?いや、待ってください。俺、確かにさぼりましたけど、そんな刑罰を受けるようなほどの罪じゃないと思います。」

当たり前だが抵抗する山田だが、それに負けるような早瀬ではない。

「、、もちろんそうですよ。しかし、実験する協力者が必要なんです。当たり前ですが、ほかの人にも協力してもらってます。それと一つ、勘違いをしているようですが、現時点ではむち打ちというレベルのものではないのです。」

話しを理解できていない顔をしている山田に説明が行われる。

「まず、現時点で、むち打ちと言っていますが、お尻ぺんぺんみたいなものだと思っていいでしょう。私たちの国はもともと残虐な体刑は行われていませんでしたし、目的も刑務所は嫌だなと思ってもらう必要性をあげるために行われます。・・・・あなたも知っているかもしれませんが、今回、同様の罪を重ねないために刑の重さを回数により、わけることになりました。こうなると細かい設定が必要になってきます。より、きちんとした罰を与える必要があるために機械の導入が検討されることになりました。例えば、万引きをした男性に一回目は100回、しかし、同様の行為をした場合、その二倍の200回たたかれるといったふうにです。道具によって分類もできるとされていますが、現段階では人の手と同じ固さを再現したものをベースに作成しているのであまり厳しくはないようです。・・・今回、山田さんは、だいぶお仕事をサボっていたようですからね、ぜひ参加してほしいですね。」

もともと断れることなどないとわかっており、今の内容でそんなに恐ろしくもないだろうと考えた山田はすぐに受け入れてしまうこととなる。

「・・・わかりましたよ。お仕置きを受けろってことですよね。協力させてもらいます。・・・しかし、この機会の導入で実際減るんですかね?それに一回すめば終わりなんですよね?」

そういってる間に早瀬は携帯を見始めて言い放つ。

「ありがとう。まぁ、断っても協力してもらうつもりだったけどね。今から君は二週間泊まり込みで刑の囚人モデルとして受けてもらうよ。」話しが進みすぎて驚いて思わず反論する山田。

「いや!聞いてないですよ!?泊まり込みなんですか!?どういうことですか?いったい??」そう言ってる間に職場の人間がやってきて肩をつかむ。混乱している山田に早瀬が一言声をかける。

「とりあえず、音声とったんだよね。了承は得てる感じだし、よろしくね。」とぽんと頭を叩くと山田はモデルとして連行されるのであった。しばらくして、囚人服を着せられた簡易牢屋に入れられる山田。納得がいかず抗議する。

「おい!!!ここまでやるなんて聞いてねぇぞ!!さすがにやりすぎだろうが!!だせよ!!」怒鳴る声に相手は反応しない。確かにいちいち囚人に反応などしないが自分がやられるととても苛立つことに気づかされる。そこへ一人の男がやってきた。

「山田だな。ここの説明を行う。しっかり聞くように!!・・・まず、モデル囚人となった件だが、処罰される原因がお前にもあるのだからしっかりと反省はするように。今回は、あくまでも実験的な内容のため医師がモニター越しであるが見てくれている。もしも危険なことがあってもすぐに駆けつける準備はできているから安心してほしい。何か質問は?」

そう聞く相手に聞きたいことがたくさんある山田としては何から聞いていいかわからない。しかし、状況を今から変えるのは無理なのだとわかっているので受ける前提で話を進める。

「まず、ここでどんな生活をするのかを教えてもらいたい。そもそも機械の実験じゃないのか?」

「そうだな。今回はあくまで機械の実験をメインに行う。しかし、囚人の心理状況なども知るために短い間だが余すことなく記録を残させてもらう。そして、生活だが、普通の囚人とあまり変わらない。違う点は聞いてるだろうが、尻叩きが追加されてるってことだ。一日二回、朝食前と夕食前に一回ずつ受けてもらう。罰を受けるまでの準備は今日の夕食前から始めようか。今回、モデルごとの精神面の差も考えて、一人独房、複数独房と分けて観察をしている。山田は一人独房だから今は周りがいないが、食事、作業などは一緒に行うからそこは徹底しているから安心してくれ。」

何を安心していいのかわからないがとにかく想像と違うため質問をしてみる。

「一日二回なんて聞いてない!?一回厳しいのを受けるんじゃないのかよ?」

当たり前だがそんな疑問を投げても意味はなかった。変わりに男は理由を説明してくれた。

「長期の入所を防ぐ目的でもあるからな。日に日に威力、または回数を増やすことがすでに決定されている。今回の試験はその内容について細かく決めるための記録作成と言ってもいい。ちなみにだが、朝飯前とかも意味があるんだぞ。それもこれまでの結果なんだ。わかるか?朝起きて決められた時間までに仕置きを受ける準備をする。できていなければ罰が上乗せされる。そして、準備をしてから尻を叩かれる。この時待っている間になぜ叩かれることになったのか思い出して受けてもらう。その後、朝飯を食うために座ると、尻が痛いわけだ。朝から叩かれることで作業中も座ったら痛みが走り反省を促せる。そして、夜になり、痛みがだいぶ引いてきたとき、作業が終わりまた支度をする。この時、なぜまた叩かれることになったのかをきちんと復習してもらってから叩かれて、夕食時に痛い尻をさすりながら飯を食うわけだ。つまり入所している間は痛い尻なくして飯は食えないというわけだ。また、眠りにつくまでの間に尻を冷やすなどすることも可能だから自分でいたわる時間も用意できるし、なにより痛みと向き合うことで罪を再認識できるのだ。」

当たり前のように言っているがとんでもないことだ。それでは尻の休まる日が本当にない。2週間とはいえとんでもない。やはり帰りたいと思った山田であったがそれも不可能であった。何も話す余裕なく話が進む。

「さて、まずは、初めてだから準備と行こうか。今から10分後、俺は機械を持ってくるから正座してなんで叩かれるのかよく考えておくように。ちなみに、真剣に考えないのも回数の増える原因だからな。」

そういって離れて行ってしまった。場所はここじゃないのか。それにも驚きを隠せないが正座して待とうとすると。

「あ!!言い忘れてたが、尻叩きは裸で行うから服は全部脱いで畳んでおくように!!きちんとしないと、叩かれるのが増える原因だからな!」

フルチンで正座。これはかなりの屈辱だ。その上、罰を受けるとなると今までよりはるかに厳しい囚人生活になるなと山田は感じていたが、それだけ国の税金も深刻なのかもしれない。丁寧にたたみ、正座して待っていると台車に機械とバンドを持った男が帰ってきた。

「山田。言い忘れてたが、今からお前は12番だ。覚えて置け。これからは番号で呼ぶからな。・・・・よし!それでは12番!お前の叩かれる理由を言え!!」

そう怒鳴られて少し呆然とした山田であったが答える。

「はい!私は、勤務中にもかかわらずサボってしまいました!!」

と返すと怒鳴り返される。

「返事が遅い!!反省している態度がみられない!!5分追加!!サボって何してたんだ!答えろ!」

この後はすぐに答えられ、5分追加だけで済むかと思われたがそうはいかなかった。

「なかなかに罪を重ねているようだな。数えたところ、一番多いことで、8回は繰り返している。また、その後の態度の変化も認められなかったようだな。それではランクを設定する。時間30分に追加5分の35分だ。そして段階はレベル8とする。準備を始める。」

内容はよくわからないものの35分間も尻を叩かれるということだけは分かった。
呆然としていると説明がされた。

「詳しくは後だ。まずはベッドのところへ行け。」そう言われベッドにうつぶせで眠るようにセットされると股間のあたりに枕が置かれた。これから眠るのに使う枕に自分の股間をセットするのは夜使うのにこまるなと山田は考えていたがすぐにその考えも浮かばなくなる。手足をバンドにて固定され機会を尻の脇に置く。思ったよりも小型で驚いていた。

「大型のものもあるが軽犯罪など多くの者には小型で使うようする予定だ。また部屋で行うにはわけがある。他の者にも聞こえさせ恐怖を植え付けるためだ。バンドは汗をかくときつくなり動かしずらくなる。これで痛みから暴れてもどんどんとりずらくなるから途中で外れる心配もない。枕を下に置くのは、少しだけ膝の上でのお仕置き感を出すためだ。・・・・子供の時を思い出さないか?じっくり反省できるだろう。」

そう笑って機会を両脇に置く。機会を固定すると再び説明が行われる。

「機械にセットされているカメラで尻を認証するから振って逃げても追いかけるから安心しろ。何か質問はあるか?」

何を言っても無駄なのはわかっていながらも気になるので質問をする山田。

「レベル8ってどのくらいなんだ?あと時間は毎回30分なのか?」質問され書類を見直す男。

「そうだな。段階としては半分の少し下だ。全部で20段階もあるからな。」なんだ、半分以下か。

ちょっと安心した顔をした山田に言葉がかけられる。

「30分は準備なども考えたうえで出された数字だ。・・・ちなみに、レベル1でも普通の男は30分で泣くかもな。」そう言ってスイッチをONにして刑が執行された。

バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!バチーン!!
一定のリズムで打たれる尻タブ。一定に叩かれるが、両脇にセットされた機会が相手と見事にずれて叩くことで叩かれていない時間が無い状態が続くことになる。

「ああああ!!??おおおお、、うぅ!!いてぇ!!これイテェよぉ!!!」と始まってすぐに弱音を吐く山田。

その様子を見て男は歩いて戻ろうとする。「おい!!待てよ!!ここにいないのかよ!!!」

「そういう実験もしているが、今回12番はいない状態での観察となっている。35分間は止められないしな。・・・・何より、ここにいると俺の尻も痛くなってきそうな音だしな。」とニヤリと笑いながら男は去っていった。

「がっ!!ああああーー!!」叫び声がこだました。35分後、尻が赤い状態にもかかわらず叩き続けていた機械の手がぴたりと止まる。人の手と同じ固さを再現した手であったが、その威力、慈悲のなさは人が与えるダメージを超えてしまっていた。しかし、そこは機械の凄いところであり、ダメージは内臓カメラにより深刻にならない程度に抑えられているのであった。男が帰って来る。

「おい12番。夕食前の仕置きが終了だ。何か、いうことがあるだろう!?答えろ!!」と近寄って来る。

泣き叫びすぎてのどがカラカラのため声がでない。よろよろと顔を向けたが

「罰の追加をされたいのか!!早くこたえろ!!」その一声で身体が動く。

「仕事をさぼりまくってすいませんでした!!」かすれた声での謝罪だが問題なかったようだ。

「まぁいいだろう。支度を早くしろ。今回だけ食堂へ案内してやる。」痛い尻に服を着るのをためらっていると男がとんでもないことをいいだす。

「囚人の服はケツのところが剥けるようになっているんだ。はずしてみろ。」

そう言われ触ってみると確かに複数のボタンで留められているだけのようだ。外すと摩訶不思議服は着ているのに尻の部分だけ丸出しの状況が完成した。

「基本外しても構わないぞ。叩かれた後は外の風が気もちいだろう。しっかり休めとかないと次が大変だからな。」尻丸出しの恥ずかしい状態であったが、確かに尻が痛くてはずせる方がありがたかった。食堂につくとすでに俺以外の人間が四人いた。

「1番!3番!5番!9番!新しい仲間だぞ。12番だ!行って来い。あとはあいつらから聞け。食事は入ってから30分間だ。遅れたら尻叩きに影響が出るぞ!」そういって送り出された山田は近寄ると同じ仲間だったのかすぐに声をかけられる。

「よろしくな。お前は何したんだよ?」そう言う相手にお前は?と聞き返すと自慢げに返す男は一番だ。

「俺か?・・・俺はな・・・へへへ・・・実は上司の嫁とHしちゃったんだよ(笑)」そうにやりと笑う顔に皆が驚く。

「えええええ!お前マジかよ。それやべーんじゃねーの?」さすがにやばいだろと思ったのと、相手の余裕そうな表情をみて山田は思わず聞いてしまう。

「お前、もう尻叩かれた?」そういう山田に1番は答える。

「いや、まだだよ?俺は明日からって聞いて。今日は施設を見てまわれって言われた。お前はもう受けたの?」

そういって尻を見ようとして驚く。

「お前尻見えてんじゃん!!ってうわ!!スゲー真っ赤だぞ!!お前は何したんだよ?レベル20くらったのか??」

そういう相手に返事をする。

「いや、俺はレベル8をくらった。仕事サボってばっかいたの見つかって連れてこられたんだよ。2週間とかマジありえん。」

そう答えると1番の顔色が変わる。

「冗談だろ?・・・おい。。俺ここに3か月いることになるんだけど。それに俺、レベル15くらう予定なんだけどこれよりひどいのか?」みなもその解答に驚く。

「俺は、レベル10とか言われたな。。マジかよ。俺も12番より厳しいのかよ。。」と返すものが多かった。どうやらレベルと番号は逆転しているようだ。だれも一番より厳しそうなものあいなかった。

「俺は繰り返してたからレベルあげられちゃったんだよね。だからみんなも今のよりレベルあげられちゃうかもしれない。態度とか気を付けておいた方がいいぞ。よく見られるからな。」そう周りを警告するが、一番だけはすでに何も耳に入らないようだ。

「・・・・こんなとこに・・・3か月も・・・」かわいそうにと思いながらも食事をとりに行く。席に座るとズキンズキンと尻が痛む。なるほどこれをいる間はくらい続けるのか。そう納得しながら部屋に戻っていった。しばらくすると男が帰ってきて終了を告げる。一番がやはり受けないことにすると男に詰め寄るが認めてもらえない。

「一度、了承したものは変えられない。一番!少しでも早く帰りたいなら今から朝と夜の分まとめて受けるか?明日の朝ももちろんあるがな・・・」そう言われ、がっくりとうなだれる一番。帰り際に聞いた後、山田は一番の運命に恐怖した。

「お前さ、、、どのくらい浮気してたの??やったのは一回?」当然だろという感じで一番は返す。

「いつからだったかなー。遊び相手は他にもいるからわかんねーよ。俺会うときは、Hするためだからなぁー、とりあえず、あった分だけHしたよ。」ヤリチンの一番の話しをきいて山田は納得する。(こいつはたぶん、レベル20をくらい続けるな。。かわいそうに・・・)部屋に戻ると日程表が置かれていた。不安になりつつも明日に備え寝る。汗をたくさんかいたのか枕はひどく臭かった。

翌朝

昨日の恐怖から準備を早めに行う山田。しかし、フルチンで正座をするもなかなかやってこない。腹の音が鳴りまくりどうしようもないと感じていたところでようやくあらわれた。

「またせたな12番。他のものに時間がかかってな。教育をしていたら遅れてしまった。・・・なんで叩かれたか言ってみろ!!!」ここから先は昨日の夜と同じだ。なぜこんな目に合わなければいけないのかを声を張り上げ答える。昨日よりも態度が良かったと判断され、昨日よりも低い、レベル4をくらう。昨日よりは格段に威力が引くい。しかし、それでも痛いことには変わりがなかった。最初の数分間は余裕かと思われたが一定のダメージは刻々とその厳しさをあらわす。30分のうち、8分ほどだろうか、あっという間に痛みは限界を超えて昨日同様涙を流し暴れることとなった。むろん、暴れてもバンドにより固定され逃げることなどできないのだが・・・。仕置きが時間ピッタリに終了し食事の許可が下りる。食堂へ向かうと昨日と違うメンツがそろっていた。昨日会った番号の人物はみな罰をまだ受けていなかったために食堂はどこか学食を連想させるような明るさがあった。しかし、今日は違う。入り口に入るなりその空気の重さに息が詰まる。昨日会った面子の中に一番の姿が見えない。思わず聞いてみると恐ろしい返事が返ってきた。

「一番か・・・?あいつはひどく暴れたから今、特別処置室にいるらしい。まだ実験段階らしいけど厳しことだけは確かだな・・・俺も余裕なんてないし心配なんてしてらんねーよ・・・」

と明らかに低いテンションの5番。椅子の隙間から除く尻がすでに赤い、よくみると皆の顔には涙を流した後と、充血した目が見える。自分の顔もそうなのだろうかと山田も確認したかったがすぐに飯をたべる準備をする。ずきんと尻が痛む。毎日続くと思う実感が確実となり、昨日以上に気持ちが沈み込む。食堂でも事件が起こる。

「7番!!!・・・・残しているものがあるぞ!!なぜ残した!!」そうなるのは拡声器から聞こえる男の声。監視カメラで何もかも見られているとわかる。

「俺は・・・シイタケだけは食べれないんだ。あのゴムみたいな触感だけは耐えらんねぇ!!」そう言っている矢先、拡声器から返事が来る。

「残した奴は罰を与える。料理だって税金使ってんだ。感謝して何でも食えない奴には鉄拳制裁だ!!・・・・シイタケを残した罰として、夕の罰は10分追加。それに夕食はシイタケこのままだすから絶対食え。食わなかったら罰の追加だ。分かったな!!」

といって音声が切れる。泣き崩れる7番にみなの気持ちもさらに落ち込む。そうこの部屋の男たちはみな痛みをすでに知ったのだ。この食堂の沈み込んだ空気は、罰によるその痛みが10分増すことの重要性をよく伝えていた。沈み込んだ空気の中で部屋に一度戻る。一日の流れはこの後は普通の囚人と同様だった。

この後二週間、大きな問題なく山田はこの実験を終了することができた。この間に一番とは会うことができなかった山田はどことない恐怖を感じていながらもどこか触れてはいけないことのように感じて誰にも聞かず過ごしたのであった。出所する際に説明が追加された。

「ここの施設にいる間、気づいたかもしれないがカメラがあちこちあっただろう?これも再犯防止につながるんだ。俺たちは顔を残さず記録するだけでなく・・・」

そういってパソコンの画面を開くと自分が尻を打たれ泣いている画面が映し出される。それもあらゆる角度からで見られたくない部分もばっちり映っていた状態でだ。

「これは・・・人権問題だろ!!記録を消せ!!」そう怒鳴り相手も返す。

「大丈夫だ。この映像はあくまで再犯防止だからな。勝手に流したりなんかしないよ。実際の犯罪者たちはこの映像をネットに乗せて情報提供者をつのる。それに犯罪者たちもこんな姿を流されたくないからな。うかつに手を出さなくなるってわけだ。それと、お前に関してはな。何度も同じことをしたサボりまだからな。またやった場合は、職員たちにこの動画を流して注意してやってくださいとか言ってやろうかな。」

と笑う男に山田は絶望する。この後、山田はサボることなく仕事を全うにするようになった。このデータからもこのシステムは再発防止に有効であると証明される情報の一つになったのであった。

コメント

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

他の作品も読んでくださってるんですね。うれしいです。ありがとうございます。

他の囚人ですね。番外編の1以外はまだ囚人に関して書くつもりはなかったんです。

AAAさんの希望というか、少し妄想を聞かせてもらえませんか?それをもとに私が書いてみるかもしれません。(^^;)

最初から厚かましくてすいません。コメントいただけてほんと嬉しいです(^^)
プロフィール

kuro

Author:kuro
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード